第14回全国高等学校囲碁選抜大会の優勝予想
暖冬だった今シーズンも2月半ばに入り、寒い日も出てきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今年の選抜大会のメンバーが出揃いました。新型コロナウィルスが大会に与える影響が心配ですが、無事開催されることを祈っております。今年度はブロック大会の日程が各地で激しく重なってしまい、ほぼすべて観戦できたのが3大会、一部観戦できたのが3大会と、正直なところ十分な取材ができたとはいえませんが、頑張って予想したいと思います。
男子団体
上位4校の実力が拮抗しています。主将・三将の力関係がはっきりしているところもありますが、副将戦は全く予断を許さず、手に汗握る優勝争いとなりそうです。
◎筑駒・・・選手権では惜しくも準優勝でしたが、関東大会では優勝し戦力も充実、優勝候補の筆頭に挙げます。
〇開成・・・個々の技量が充実し、副将・三将は最も厚いとみています。連覇に期待。
▲洛南・・・選手権3位、近畿選手権でも危なげなく優勝し、戦力的には優勝してもおかしくありません。三将の石田君の活躍度合いがカギとなりそうです。
△ラ・サール・・・全九州大会では盤石の個人全勝、全国ではレベルが上がりますが、食らいついていけば勝機も生まれそうです。
△灘・・・選手権5位、近畿選手権準優勝と、前出の4校以外では実績上位で5番手。
△浦和・・・混戦の関東で3位に。副将、三将で勝ち星を稼ぎたいところですが、今大会はこのタイプが揃いました。
△彦根東・・・ここまでほぼ選手権の順位どおりになってしまいました。主将の岸君が好調です。
△仙台二・・・8校目をどこにするか悩みましたが、総合力で仙台二。さらなる実力の上積みに期待です。
女子団体
3年生の引退により、各校とも特に副将の人材難が目立ちます。優勝争いの観点では、夏と戦力が変わっていない札幌南と桐蔭学園の一騎打ちの様相ですが、豊島岡にも少しチャンスがありそうです。
◎桐蔭・・・関東大会では豊島岡の三将戦での粘りを振り切り、優勝。副将・青田さんがこのメンバーの中では最も厚いと考え、本命に推します。
〇札幌南・・・相変わらず菊池さんの勝敗次第と考えています。桐蔭・青田さんとの力差はほとんどなく、間違いなく対戦すると思われる桐蔭戦では副将戦に注目です。
▲豊島岡・・・関東個人を制した芝野さん、堅実かつ終盤力のある上田さん、三将としては今大会トップクラスの奥村さんの布陣で、連覇を狙います。できれば札幌南と同じ山は避けたいところです。
△新潟・・・主将・副将を取り続けたい同校。廣瀬さんの戦いぶりに注目しています。
△彦根東・・・夏の大会のオーダーをそっくりひっくり返しましたが、同じメンバーで臨めることもあり、入賞の有力候補です。
△仙台二・・・佐藤(琴)さん、大西さんの抜けた穴はさすがに大きいですが、宮田さんの上積みと対戦相手次第では入賞の可能性もありそうです。
△三輪田・・・関東大会で3位入賞。主将が高段者でないチームとなら互角以上の戦いが望めそうです。
△愛知淑徳・・・やや小粒感はありますが、東海大会をチームワークで制しました。チームの底上げをして、入賞を狙いたいところです。
他では橘もほぼ同等の力があるとみています。
男子個人
川口君中心の優勝争いとなりそうですが、実力者揃いで目が離せません。
◎川口君・・・高校の全国大会初出場となった佐賀総文では予想外の敗戦となりましたが、持ち前の厚い碁で優勝を目指します。
〇森田君・・・このメンバーの中では1,2を争う長考派の森田君ですが、秒読みつきのルールでは大崩れが考えにくく、実績から2番手に推します。
▲齊山君・・・目一杯頑張る碁は健在。実績的にも上位は間違いないでしょう。
△小野寺君・・・ケレン味のない本格派の印象。夏の大会ではやや影の薄かった1年生の中で最も注目しています。
△山口君・・・東北大会では危なげなく全勝。安定味あふれる打ちまわしで上位を狙います。
△岸君・・・実績ではやや見劣りしますが、近畿選手権では森田君を半目差で下すなど確実に上昇しており、入賞の有力候補です。
△田口君・・・関東準優勝。昨夏は実力を出しきれませんでしたが、そろそろ上位を狙ってほしいところです。
△吉田君・・・北芝君不在となった東海大会で優勝。全国でも上位を目指したいところです。
あともう1人挙げれば古川君、九州大会では安定した戦いぶりで優勝。全国の舞台でどこまで戦えるか注目しています。
女子個人
岩井さんが抜けたものの、優勝争いは相変わらずレベルが高く、しばらくはレベルが下がりそうにありません。
◎加藤さん・・・夏の選手権で念願の初優勝、決勝に至るまでの碁の内容も素晴らしかったと思います。今回も相手が強く楽観はできませんが、力強い碁を期待したいところです。
〇田中さん・・・昨年は惜しくもあと一歩優勝に手が届きませんでしたが、今回はまたとない優勝のチャンスでしょう。
▲中川さん・・・着実に成績を上げ、どこまで優勝争いに絡めるか注目しています。
△五十嵐さん・・・序盤やや無理をする傾向があるようにも思いますが、それを補ってあまりある力を持ち合わせており、本大会でも注目の一人です。
△大宮さん・・・昨年5位で、安定感は抜群です。上位は強いですが、食い下がってほしいところです。
△芝野さん・・・関東大会優勝。以前は無理な手が目立ちましたが、最近減ってきた印象です。
△岩月さん・・・関東大会では惜しくも準優勝。手どころは間違いません。
△古家さん・・・昨年はやや不本意な結果に終わり、夏の大阪府大会も3位でしたが、近畿選手権では牧野さんらを抑えて準優勝。入賞を目指して欲しいところです。
男子9路盤
問題の男子9路盤戦。言い訳がましくなりますが、そもそも9路の各人の力を把握できていないうえに、勝負も紙一重の感があり、昨年は予想の精度が.597しかありませんでした。せめて今回はそれ以上を目指したいところです。
◎福元君・・・このメンバーでは実績上位で本命に推します。関東大会では1敗を守りきり優勝。選抜大会まで9路の勉強をしてくれるとのことなので、期待しています。
〇田中君・・・9路は未知数ですが、やはり実績上位で、対抗の評価です。
▲角井君・・・同じ北信越の角井君も実績十分。戦いぶりに注目しています。
△久保田君・・・九州大会で優勝。ここでも上位を目指したいところです。
△森君・・・今年の中国大会は少しレベルが上がった印象でしたが、その中で準優勝と実力十分です。
△礒島君・・・近畿選手権で全勝優勝。手どころがしっかりしているので、9路向きの印象です。
△山中君・・・近畿選手権では惜しくも2位でしたが、このメンバーに入っても遜色なく、上位の期待です。
△水谷君・・・九州大会で2位。上位との差はほとんど感じません。
そして、もう一人注目すべきなのは強敵揃いの関東で準優勝した坂上君。失礼ながら19路では考えられないような好成績でした。全国でどこまで戦えるか見ものです。
女子9路盤
羽根さん中心に考えましたが、関東勢も手強く、力関係が問題です。ただし、さすがに優勝者は以下の8名の中から出るのではないでしょうか。
◎羽根さん・・・このメンバーの中では格上の存在。最近さらに力をつけてきており、本命の期待です。
〇水野さん・・・関東大会は伯田さんに負けた1敗のみ。得意の星打ちから優勝を狙います。
▲豊田さん・・・関東大会では水野さんに敗れ、同じ1敗ですが準優勝。途中少し危ないものもありましたが、仕上げは鮮やかです。
△土肥さん・・・攻めより守り重視でどちらかというと19路向きの印象ですが、驚異の成長を遂げる1年生、大いに期待しています。
△牧原さん・・・九州大会では攻めを貫き9路盤戦優勝。この女子のメンバーの中では最も力強い印象で、十分上位を狙えます。
△本澤さん・・・このメンバーでは実績上位。9路は未知数ですが、戦いぶりに注目しています。
△鈴木さん・・・鈴木さんも九州大会では牧原さんに敗れましたが、時折見せる鋭い着手は特筆もので、はまれば入賞もありそうです。
△麻中さん・・・近畿選手権では緒戦につまづいたものの優勝。少し碁が大人しいところがありますが、大会当日までの上積みに期待です。
他では関東大会3位の萩原さんにも注目しています。
以上、いかがだったでしょうか。選抜大会は各種目16校、16選手による大会ですので、半分はここで紹介できるわけですが、名前の挙げられなかった選手の活躍を今回も期待しています。
毎度のこととなりますが、各ブロック大会で快く観戦させていただいた関係者のみなさま、選手のみなさまに厚く御礼申し上げます。
年初のブロック大会比較のクイズの答え
a 持ち回り b 固定 c 9路盤戦 d 団体戦 e 個人戦 f 総当たり g スイス式 h トーナメント i 選手宣誓 j 交流戦または級位者戦またはB級戦 k (プロによる)指導碁
恐らく読者のみなさんは他のブロックのことはほとんどご存じないと思いますので、あまりにも違いがあって驚かれているのではないでしょうか。ほとんどの地区で選抜大会が始まる前から各大会が実施されていることもあり、バラエティに富んだ形式が存在しているようです。
この記事へのコメント
>残念ですさん
>
>夏はオリンピックがあって8月半ばみたいですが、その時は落ち着いて若人が力をぶつけ合えるようになっているといいですね。